だんだん見えてきた。
これから向かうべく先
日常に謀殺され忘れかけていた本質が蘇り我を取り戻す。
Rootsの詰まった箱を開けてみると、
今まで流れてきた時間と想いを確認できた。
なんら変わらず今も渦中にいる、
自分探しへの旅はまだまだ終わらない
写真は2003年文化庁在外研修員としてNY滞在中に撮影したfilmを
2007年にリプリントした2枚で一組の作品。
この世に5組のみ存在するうちのこの一組は
art批評に口ウルさいStealthAIB氏所蔵のコレクション
[ Gicleeprint with pvcfilm 594x420mm ]
撮影機材は17歳の誕生日に父親から譲り受けて以来、
この地球を共に旅をしている相棒 Nikon F2 & 28mmで
all made in Japanの誇り
重いフルマニュアルのカメラを前に、
貰った時は「どう使うか分からない?」というと
「すべてのダイヤルを一つづつ動かして撮って実験するしか無いな」
という父の言葉どうりに始めてから10数年が経ち、
沢山のフィルムと金と時間を使い少しづつ使えるようになった。
フィルム、プロセス、プリントとあまりに金がかかるので、
飯も食えないのに..と諦めそうにもなったが
一本のフィルムを大事に撮って楽しみながら
時間を掛けて学んできた甲斐があり
去年墓参りの時、父にこの一組の写真を贈ることができた。
ほとんど誉めてはくれない彼は
「35mmでここまで伸ばせるなら、まぁまぁだな」と言いながら
手早く筒に写真を戻しながらいつものむすっとした表情の中の照れを隠す彼が印象的だった。
この世で生きている間に、
ひとつでも気持ちを伝えることが出来て嬉しく思う。