長らく心友の家の非常階段上と屋上に置かせてもらっている荷物整理と片付けと向き合うこの数日。
様々な想い出を胸にダンボールにぎっしりと入ってたモノや衣服など七箱分を捨てた。まだまだ減らさないとならない。
ニューヨークから東京、そしてカウアイへと渡ってから五年を過ごし、帰国して今の国内を巡り、既に十年以上が経とうとしてる。
荷物が入ったダンボールの中身を今一度見てみると想い出は沢山あっても直ぐに使わないか必要ないものが多い。
燃えるもの燃えないものに別けて捨てることにした。
九月に入っても続く炎天下の中での分別作業で汗が噴き出し滝のように流れフラフラしながら意識がもうろうとするので精神的にも肉体的にも仕分けは困難を極める
想い出深いモノなど出てくると作業ストップして感慨に浸りたい気持ちを抑えて客観視する。
重度の旅の疲れも重なり嫌気がさした一時の気分でくだした決断の愚かさもやはり人なのだろう。
昨夜は彼女にもっと思いやりをもった対応が出来たのではないかと自問自答して反省する
モノは手放してもまた手に入りそうだけど愛情ほど尊いものはない。
大切なものまで失い何処へ行こうというのか?
本当に必要なものは無くしてから気付くものなのだと一層身に沁み入る今日の夕暮れ時、火照った身体と疲れた心を秋の涼しい風が「まだこの世に生きている、気付いた時からやり直せるから大丈夫だよ」と優しく包んでくれた気がした。