いまの夢はなんだったんだろ?
随分会ってなかった知り合いや元同僚や戦友仲間達がデスクを置くどこぞのスペースに友人らしき一人を介して訪ねていた。
そこには久しぶりに再会した日本を代表するトップクリエーターのUNさんが独り仕事をしている。
広い部屋を見回しながら邪魔にならないよう散策すると室内や廊下の窓から表の広い駐車場や景色が見えた。差し込む明るい光りは柔らかくて心安らぐいい雰囲気を演出している。
しばらくして誰のか分からない引越し荷物の包装ダンボールが散らかっている場所をなぜか独り片付けはじめていた。
仕事の切りがついたのかそこにやって来た彼と何気ない世間話をしながら片付け作業を続ける。
すると彼はやっと見えてきた床を指して「イサオもここらへん片付けて仕事したらいいじゃん」と言い唐突の申し出に驚きながら「マジで?本当にいいの?」と聞き返しながら素敵な場所をみんなと共有出来る喜びに跳び上がるほど嬉しくて希望に充ちる眼はキラキラと覚醒していくのが自分でわかった。
案内されるままについて回ると隣接して何やら巨大なスペースがあり、暗闇の中で様々なシルエットが垣間見える。
中央付近まで入り見上げると廊下の光りで浮かび上がるそれらは不気味な存在感を放ちそこに居た。
先に響く足音が止まると同時についたライトは高い天井の下に置かれていた大きな彫刻作品を現わにした。巨大な空間に鎮座するその表面は濡れた様に黒光りしている。
親近感を覚えたのはその形で10歳前後に夢中で作っていたフルスクラッチのプラモによく似ていたからだ。
15メートルはゆうにある全体を見上げながらこれだけ巨大だと圧倒される。
視線を下に流しながら屈むとそこにはなぜか以前にも見たことがあり持ち主が分かりそうな魅力的なバイクのパーツが多数転がっているのに気付いた。
振り向きざまにまだまだ余裕のある空間を見渡して、とさっきにさきほど片付けたゴミを思い出す。
あれと集めた材料でここなら予てより想い描いていた大型作品をつくれる!
連鎖的な閃きは相手の顔色をうかがう前に「ここで作業させてください!!」と素直な想いを吐露させていた。
そう口走った後、彼を見上げたところで枕元に置いたマナーモードの携帯電話がメールの着信をバイブで知らせると振動で目がさめてしまった。。
正夢なのか?お告げなのか?
やみが明ける朝陽がすぐそこまで来ている。
夢の続きは現実に成り訪れる気がする