土佐での出発点、須崎の道の駅まで来ると身体は限界に近づいていたのだろう。
すぐに寝る支度をして横になると手足が痙攣し始め寒気に襲われた。
あやこに近所のスーパーへ氷と飲み物を買いに行ってもらい様子を診るも体調不良は改善されずに陽も暮れてきたので危機感を覚えた。
身体が動かない事には旅は続けれないし相棒にも迷惑がかかる。
「疲れてるだけだから寝れば治る」と言っていた自分の言葉にも自信が薄れていく中、悪寒に震え朦朧とする頭でしばらく考えるとあやこの言う通り病院へと運んでもらう選択をした。
振動に揺られ走行する車内に初めて寝ながら見る車の屋根に積んだ荷物をオレンジ色に照らす街灯の光が窓から射し込み不安と期待の入り交じる意識をつなげる。
遠ざかる意識に反して自分の行動や言動を振り返りながら、なぜか客観的にこの状況が面白く感じていつか上手く表現したい気持ちにワクワクしていた
人は極限の状態におかれると逆に冴えてくるのかもしれない。

1. 無題
病院で手当てしたもらって無事であることを心から祈ってるね。
身体にあんまり無理させちゃダメだよ。