清水浜から二キロ離れてる内陸部のここも津波で呑み込まれました。この漁師のキミジさんがようやく再建したワカメの加工場の壁に絵を描かせてもらいます。
チャリティ作品の売上からペイントを買わせてもらいました。地元経済復興の為に気仙沼のお店で購入。屋外でも耐久性のあるアクリル樹脂塗料です!
下絵無しで感じるままに描きだしました。はて、何が出てくるのかな…
この地には素晴らしく美しい野生の桜の木が多くあります。ここの近所にも津波前には桜並木があって地元の方々は桜には特別な想いを感じます。力強く根を張ってたくましく枝葉を拡げて生きる桜を描くと表現イメージのトビラが開いてきました。
海が太陽に熱されて水蒸気は雨になり、暖まった空気は風になり波を起こす。この星の根本にはマグマが熱く煮えたぎり土が胎盤となって雨の水を受けて命を宿す仕組みに想いを込めます。
絵を描いてる後ろにある木々の赤くなっている木は津波に飲まれて死んだ木です。自らと引き換えに後ろの命を守ってました。この周辺で暮らしていた方も未だに見つかってません。
制作中には雨の日もあり、台風も近づいていたので晴れ間を大事に朝から夕暮れまで集中して作業にあたりました。
間口には取扱うワカメをモチーフにしてエンブレムを描き、栄丸の屋号も入れました。
日暮れの撮影でちょっと暗いけど
仕上がりはこんな感じです。
命の循環を大切にして、一滴の愛情がまた新たな気付きや命へとつながって欲しい気持ちで描き上げました。
清水浜のワカメ産業を引っ張るオーナーのキミジさんも大変気に入ってくれて嬉しいです!夜は美味しいお食事をご馳走になりながら「今まで色んな人が来て沢山の人に会ったけど、あんたは一番面白いっちゃ!今度ここが復興したら俺はビルを建てるから、そん時はあんたを呼ぶよ~ 制作費も出すから壁一面、ドデカイのを描いてくれっち!!」と、なんと未来のお仕事のご依頼までありがとうございます(*^^*)
皆様のお陰で、三陸まで行けて絵も描かせてもらい、現地の方に気に入ってもらってお礼にとご馳走までして頂き、また呼んでくれるなんて感慨無量で気持ちがイッパイになります。
出来る事を純粋な想いで続けていたら、なんとか世の中に生かしてもらえるのですね
船も家も家族も何も全て飲み込んで連れ去ってしまったこの浜に4日間を費やした絵を描き終えてから向かうと素晴らしく美しい夕焼けで労ってもらいました。
生きてたらまた何とかなる。亡くなった方々の分まで命懸けて生きなバチ当たるっちゃね。
この作品、return to lifeは下記の住所でご覧になれます。南三陸へ行った際是非ご観覧ください。
〒986-0718
宮城 南三陸町
志津川志津川 大畑丁目57番3号
日本
津波の前には人や人口物はほぼ無力だ。人の傲慢は必ずしっぺ返しを喰らう、自然界との調和しか人類の生き延びる方法は無い。原発はもういらない!目を覚まそう日本人達!!